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西岡千代子

私たち50人の出産体験記/シオン発行より


 祐季子(7才)と寛人(4才)の2人の子どもの妊娠と出産、育児についてお話します。*お話する前に、私の 場合は必ずしも「いいお母さん」が目標ではなく、「自然体」のお母さんを目指していますので、ことによると「そんな危ない」とか「それでいいの」という感想を持たれるかもしれませんが、今のところ2人ともいい子に育っていることをご報告して、話を始めます。

  2人の妊娠時にはいくつかの共通点があります。

 一つ目は、妊娠がわかったとたんに出血があったことです。1人目の時は、「また生理になったのかしら」と思いました。それでも心配なので実家に帰って安静にしていました。そのまま動いていたら流産になっていたことでしょう。

2人目の時も同じように出血がありました。2人とも同じ症状が出ると案外「体質なのかな」とも思いましたが、経験済なのでさっさと入院をしてしまい、大事には至らずに、2人とも元気に産まれてくれました。

 二つ目は「つわり」のすごさです。妊娠がわかってから妊娠4か月まで、バッチリとつわりが続きました。脂っこいもの、カレーも含めて辛いもの、刺身などの生もの、果物を含んで甘いもの、乳製品、さとう、焼き魚。特にこげた匂いの焼き魚は、妊娠中食べることができませんでした。それと2人目の時はコーヒーも。これもこげた匂いのひとつのように感じられました。

 とにかく前にあげたようなものを食べると、とたんに気持ちが悪くなり、口の中にタンがたまるような気分になるのです。

 しかし、これだけ食べられないものがあると、いったい何を食べたと思いますか……。「煮た野菜と納豆」だけです。これだけで妊娠期間中を過ごしました。

 「こんなんでいいのかしら」と心配は心配でした。かといって、食べるとたちどころに気持ちが悪くなるのですから、食べるわけにはいきません。「お腹の子どもがいらないっていっているのかもよ……」の言葉をとある先生から聞いた時は、ホッとしました。

 ただ「煮野菜と納豆」でも体調はベストでしたし、太らないのも気にいりました。妊婦さん全員にお薦めはできませんが、もし「強烈なつわり」でいろいろな食品が食べられない時は、試してみる価値はあるかもしれません。

 三つ目は分娩の日です。2人とも予定日から14日遅れです。偶然なのでしょうか、それとも何か理由があるのでしょうか、いまだに良くわかりません。

 予定日から14日遅れの二つの分娩の内容になると、天と地の開きがあります。

 まず上の子の場合。

 微弱陣痛だったこと、予定日から14日も遅れていることから、陣痛促進剤を打ちました。*私の場合は、不自然 に激しい陣痛というか、陣痛のすごいのが3〜4時間も続きました。といっても、初めての方には想像がつきかねるでしょう。例えて言えば下痢の激しいのというところでしょうか。会陰切開もしました。

「海女さんは海の中で赤ちゃんを産む」という例を聞いていましたから、お産はもっと自然なものと思っていたのですが、その予想は見事に破れました。「2人目の時は、もっと自然の方がいいなー」「それに夫立ち会いもいいんじゃないかなー」と思ったものでした。 2人目の時はそのとうりに実行しました。

 まず分娩を助産院にしました。夫に立ち会ってもらえるかと聞くと「自分は痛くないから」とあっさり承知してくれました。実は夫の場合は家で、へその緒を切ったのはお父さんというのを、彼のお母さんから聞いていました。それにはまったく関係ないと思いますが、まったくあっさりとした返事でした。

 予定日から14日過ぎの朝方「シクシク」という痛みを感じて入院しました。しかし、痛みがそこから強くなることもなく、朝ごはんとお昼を食べて、近くの公園までお花見に行き、晩ご飯を食べても、まだ余裕がありました。陣痛が激しくなったのは夜中過ぎてからです。促進剤も使わずに、会陰切開もしないで頭が見えてきてから無事に出産までに1時間もかかりました。会陰切開をした時はそれこそ「ツルッ」という感じで産まれてしまったので、この時は本当に疲れました。産後の疲労という点から見れば、とにかく2人目の時は大きかつた。その後母乳で1才と8か月まで育てていたこと、上に子どもがいたことなど、いろいろと複雑に理由は絡んではいますが、この分娩の時の疲労を、その後約2年にわたって引きずっていたような気がします。かといって、それをしなければ良かったというわけでもないのです。何といっても、2人しかいない子どもでそれぞれ違う分娩の経験をしたのですから。

 男の子と女の子は産まれた時から違いがありました。家の子に限ったことかもしれませんが……。

 女の子はそれは良く泣きました。泣きやんだと思ってベッドに降ろすとまた泣く。その繰り返しで、一日中ほとんど抱いていたこともありました。ついには産褥入院をしたほどでした。けれど、男の子は飲んだら寝てしまう。育てやすい子どもでした。

 おおかたの妊婦さんもそうなのでしょうが、私にも妊娠中には「子育て」の現実感はありませんでした。分娩の時も「産んだから育てよう」そんな感じでした。

 それは今も続いています。「子どもの犠牲になった」と思うことも、実際になるのもいやなので、ごくごく自然に、手をかける時はしっかりと、そんなに重要とも思えないところは適当に。ですから、当然、めちゃくちゃかわいいと思う時もありますが、憎くなることもあります。どちらかといえば感情むき出しかあさんでしょうか。

 ただ私自身が悪かった、あるいはみえないで怒ってしまった時は、十分に謝るようにしています。

 私自身は今アウトドアライフに凝っています。ですから外で遊ぶ子はいい子と手前勝手に決めて、自分の行きたい所には常に子どもを連れて楽しんでいます。

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