かわいいふんどし きりりと締めて 
幼子たちが、相撲をとるよ
のこった、のこったー 
お父さん、お母さん 僕たち元気に育つからね


温州みかんで有名な和歌山県下津町は、古くから熊野詣で賑わい、また国宝長保寺を始め、歴史を誇る文化遺産が数多く点在し、大勢の観光客が訪れます。

そんな下津町では、毎年10月10日、山路王子神社で「奉納花相撲」が執り行われます。

通称「泣き相撲」とも呼ばれるこの祭りは、生後間もない男の赤ちゃんに相撲を取らせます。当日、真っ赤なふんどしをキュッと締めた赤ちゃんたちが、介添役の氏子総代に抱かれて登場、介添役に支えられ、相撲をとったふりをします。取組みはあらかじめ仲良く引き分けるようになっていて、最後にしりもちをつくかっこうで、土俵の土を赤ちゃんにつけます。土を体につけると元気に育つという考えから、こうしてその子の健やかな成長を願うのです。



●カレンダーページに戻る