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未熟児医療の困惑/健やかな妊娠生活を

産婦人科・医療法人森病院

森義三郎

BeMam vol.20

 医療現場の問題なのですが、私からはひとつ、超未熟児医療に関するお話をいたします。

 ご存知のように、妊娠21週6日までは、ちゃんとした理由があって法に照らして問題がなければ妊娠中絶してもいいということに変わりました。というのは22週から赤ちゃんは生存可能になってきたということです。これは医療の目覚ましい進歩によるものですが、ここ鹿児島の例を取ってみても、その受け皿になるべき病院(周産期センター)が市立病院に一極集中してしまい、ベット数が足りない状況になってきています。

 今までは引き受けて頂く病院が所々にあったわけですが、未熟児医療というのは大変な手間がかかり、しかも医療事故と背中合わせで大きなリスクを伴うため、やめてしまったのではないでしょうか。その結果、5つ子でも有名になった市立病院ひとつに集中、超未熟児がどんどん送られてきて、市立病院がパンク状態なんです。こうした状況が大都会をはじめ、各地で問題化しています。

 妊娠中のお母さんにとっても大変心配なことですね。

 どうしてそうなったのかといいますと、むかしは25〜26週で赤ちゃんが生存したというケースはまれだったんです。手を尽くしても手を尽くしても死亡していました。ところが、現在では23週でも22週でも生存可能になったので、そういう赤ちゃんが生まれたらみんなが行き、行ったら行ったで2か月3か月と成長を見守り、すぐ退院できるわけではありませんから、おのずとベット数が足りなくなってくるわけです。ベットが100あっても、すぐ100になってしまい、次に新しい未熟児が来ても「もう部屋はありませんよ」という状況になってきています。もちろん医療法で各病院の床数(ベット数)に規制がありますから、地域的に未熟児を受け入れる施設が少なくなっている中で、より設備やスタッフの整った施設へと一極集中化傾向になってきてしまうのであります。

 そこでベットが空いていないからと言われても、これはお母さん方にとっても非常に困った問題、マイナスの環境でしかありませんから、私どもも何とかしたいと考えています。

 とはいえ明日から改善されることでもありませんから、とりあえずの対処方法として、未熟児でも長い間センターにいて、離れてもだいじょうぶそうな赤ちゃんを第2次病院に移してベットを空けるようにして頂いたらと考えています。(しかし、それもセンターから手放すことによって医療事故が起きないとも限らないわけです・・・・)

 そこで、お母さま方には、現在の出産する方の傾向として、女性の社会進出、車社会、食生活の変化等、未熟児が生まれるケースが増えている現状にありますから、みなさん、どうか妊娠中から、健やかな生活を送り、主治医の先生の適切な指示に従い、しっかり自分を管理・調整するように努力し、出産までの大切な時期をお過ごしください。

 私はふだんの診療を通じ、妊婦さんには、安産のために、たとえ妊娠中だからといって休み過ぎずに、動きなさい、働きなさい(家事や農作業など)といってます。いろいろな理由で動く機会がなかったら、「神社の長い階段を上り、朝夕お参りしなさい」って。それが体にも適度な良い運動になるんですね。「神様のご加護もあり、不安もすっかりとれ、安産になりますよ」とつけ加えて話をしております。

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