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他人の育児をよくみておこう

前原産婦人科医院

前原大作

BeMam vol.9

 今のお母さんは子育ての風景を見ていないんですね。これが「母親の育児不安」になっているのではと私は考えています。

 最初からどうしてこんなことを言うのかといえば、昔だったら、自分の母親が妹や弟を育てていたり、近所に赤ちゃんのいる風景を見かけたわけだけど、そういう風景を目にすることがめっきり減ってきているでしょ。それが不安につながっていると思うんです。情報だけはしっかりとはいってくるけど、その情報を判断するものさしを見てきてないから、不安になってくるのでしょう。

 結婚して、結婚する前からのほうがいいのだけれど、子どもを持つつもりだったら、「他人がどうやって子育てをしているか」をよく見て勉強しておくといいんですよ。もちろん見ているだけじゃ育児の不安は解消されないだろうけど、予備知識として、子育ての実際をぜひみておいてほしい。

 国のほうでも、お母さんたちの「育児不安」を解消するために思い腰をあげました。小児科医と産婦人科の医者で連係をして、妊娠中に「出生前小児保健指導」をしていこうというものです。来年からモデル地区を選んで取り組んでいこう、という段階ですから、先は長いですけどまずは一歩前進です。

 つぎに初産の人より、経産の妊婦さんに言いたいことがあるのです。

 日本の場合、初産のときは本人はもとより、周囲もずいぶんと気配りをしてくれます。でも2人目とか3人目になると本人も周囲もなんとなく安易に考えてしまうようですね。

 育児が忙しいということはわかりますが、たとえば妊婦さん自身が定期的な健診を受けなかったり、食事にも配慮をしなかったりと健康管理を怠る人が多いんです。

 初産のときに何もなかったからといっても、2人目も同じようにといかないのが妊娠と出産です。

 妊産婦死亡というのがあります。これに関して、日本はまだまだ中流なのですけど、数字を挙げてみましょう。平成1年では出生10万人に対して10.8人、この年の出生数は124万人余り、平成2年度出生10万人に対して8.5人ですか。出生数は122万人。この数字のなかで経産婦さんの占める割合が大きいのです。

 産後の疾病罹患率も経産婦さんのほうが高いし、産後の状況も上の子どもがいますから、本当に大変なんですけど、どうもそのあたりが見落とされているようで。

 本人も初産と同じような自覚を持って、周囲ももっと援助の手を伸ばしてくれるよう願いたいですね。

 1人目の反省を2人目、3人目の時にいかせば、余裕を持って妊娠期間を過ごして分娩をむかえられるはずですよね。

 しかし、余裕と安易は意味が違うことをしっかり考えてほしいと思っています。

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