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私なりの診療

木下産婦人科医院院長

木下康 先生

BeMam vol.000

 僕は健診にはできるだけ「時間」をかけています。必要とあれば30分でも1時間でも一人の妊婦さんに付き合います。長尻の人、せわしい人といろいろですから、なんとか看護婦に怒られない範囲で外来は終了しています。

 冗談なども交え、気楽に話ができるようになっていると、分娩の時にそれぞれの妊婦さんに見合った的確な対応ができやすくなります。

「分娩時にできるだけ妊婦さんの要望に応える」これが当院の大きな特徴といえます。

 安全で楽なお産を妊婦さんなら誰もが望むわけですが、陣痛が始まって赤ちゃんが生まれるまで、大なり小なり苦痛は必ずありますから、やさしい励ましが必要です。婦長やスタッフたちは絶対に妊婦さんの気持ちを傷つけないように言動に注意し合っています。

 妊婦さんは苦痛に対して、余裕のある時には、われわれ医療サイドにも気配りをして和気あいあいといけるわけですが、苦痛が増加して精神的に余裕がなくなった時が大変です。そのような時、どのようにして妊婦さんを支えてゆくか。婦長は妊婦さんの足元から大声で呼びかけ、また耳元にやさしく呼びかけて妊婦さんの懐に飛び込んでゆく。常日頃の診療で得たことが、こんな時に活かされるのです。妊婦さんの苦痛の極限で妊婦さんと僕ら医療サイドの人間とが葛藤する。妊婦さんがふっと我に返る。そんなお産の現場で感動するのは、どんな苦しい状況のなかでも、周囲への配慮を忘れない人ですね。われわれスタッフも人の子ですから、そんな妊婦さんは本当に偉いなと感動しますし、(いいお嫁さんをもらってご主人は幸せな人だなあ)と、うらやましく思います。

 僕は「出産」は、一人の女性が新たな命を産み出す、人生のなかでも最も大切な苦しみの時間であると思います。分娩時の苦しさが、我が子を手にした時に最高の歓喜になるのです。そのかけがえのない瞬間に「いいお産だったなあー」と感じてもらえたらうれしいですね。

 そんなお産に向け、院内でフルート演奏を中心にマタニティーコンサートも行なっています。このフルーティストさん、実は重度の妊娠悪阻で長期間当院に入院され「難行」に耐えて出産された方です。美しい音色にいつも僕は感動しています。

 お産に人生のさまざまな意味をもたせて立ち合っている僕ですが、医療を行っているというよりも、修行をさせてもらっている気持ちでいます。

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