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自然なお産と母乳育児

じぬしクリニック院長

地主彰夫 先生

BeMam vol.000

 みなさんご存知のように、自然には神秘的で偉大な素晴らしい力があります。そして、私たち人類をはじめ、地球上の生物は、それによりかけがえのない環境を与えられ、生きています。

 今や科学の進歩、文明の発達などでその自然環境の破壊が世界的な問題ともなっていますが、お産の現場でも進歩する医療環境の中、お母さん自身に備わった自然の力を大切に引き出してあげることが、とても大事です。

 もともと人間の身体は小宇宙といわれるように、驚くほど精巧にできていますから、このすぐれた機能をもつ私たちが、自分自身の身体に自信をもつことが、まず肝心です。

 母と子にとって本当にいいお産とは、安全な環境下で、女性にある出産本能が上手に発揮された感動的な自然出産です。現代産科学も自然なお産を応援するために使うものですから、妊娠中や自然出産の過程で何か異常が起こったとき、その時は現代医学の力で軌道修正します。

 お産の流れを見ても、おなかの中で胎児が出産の時の苦痛に耐えられる状態にまで成熟したら、自然に陣痛が起こり、出産が始まります。その生理的プロセスをさまたげないように、医学的な管理は可能な限り排除し、産む人の自然に備わった力を引き出してあげるためには、お母さんが、自分の力で産むんだ、という強い「決意」と「気力」を持つことが大事ですね。

 この時、よく不安がともなうものですが、この不安な気持ちが恐怖心〜緊張となり、痛みを強く感じるあまり産道の筋肉を緊張させ、胎児の通過を妨げてしまう。この恐怖→緊張→痛みの悪循環を断ち切らないと自律神経のバランスが乱れて難産になってしまいますから、いいお産に結びつけるためにも、妊娠〜お産の知識をもち、医師や助産婦を信頼することも大切です。

 また、心身の緊張をほぐすリラクセイション、マタニティ・エクササイズ、イメージトレーニング、音楽療法(とくにクラッシック音楽)。運動不足のために低下した筋肉のパワーアップに、妊婦体操やウォーキング。食事面では、心身の活力増進に、バランスのとれた種類豊富な食事が不可欠です。

 中国では、食べ物には五気といって、身体を冷やす「寒」「冷」、身体を温める「熱」「温」、おだやかにする「平」の5つの性質があるといわれています。妊娠中には身体を冷やす食べ物は避けるか、身体を温める物と一緒に摂ることが肝要です。

 そして、生まれてきた子には母乳育児がいちばんです。母乳は栄養豊富で多くの感染症に対する免疫力をたくわえており、知能の発達を促進する咬筋を強化し、将来の咀嚼力(そしゃくりょく)の基礎を形成するうえでも大変有用です。さらに衛生的で経済的でもあり、母乳分泌により産後の回復を早め、乳がん、卵巣がんの危険を減らしたり、母子にとって強い絆ができるなど、母乳育児は理想的なのです。

 母乳の分泌を促進するためには、母乳で育てるという強い意欲と十分な水分補給、栄養が大切で、WHOとユニセフで提唱している「母乳育児のための10カ 条」にもみられるように、一日24時間母子同室、生後30分以内に母乳育児を始める、医学的に必要でない限り、新生児に母乳以外の栄養や水分を与えないことです。

 自然な陣痛でお産が始まり、自分の力で出産しえた満足と感激を夫や家族と味わってゆけること、お母さんの母乳育児により出産後の母性行動が正常に促されること、そうした母子相互作用のなかで、赤ちゃんは人間として大切な人格を形成してゆくのです。

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